自然エネルギー

原発ということで、自然エネルギーへのシフトが議論されているが、それらを推進するためには、技術的にも政策的、商業的にもまだまだ課題があるようだ。これらの課題を乗り越えていくためには、強いリーダーシップを持った人々の努力が必要だろう。これらのことができ自然エネルギーへのシフトができれば、自然エネルギー分野だけでもなく、他の分野にもこれらのリーダーシップが発揮されていき、よりよくなっていくことを期待したい。

【AGORIA (アゴリア)】DN-災害時の情報との向き合い方[2011. 04. 26]
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★ 大地のパワーを活用する
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今、注目されている自然エネルギーですが、ソフトバンク:孫 正義 社長が
自然エネルギー財団」創設を発表する等、議論を呼んでいます。

山口 巌 氏【再生可能エネルギーの実態とは?】、池田 信夫 氏【再生可能エネルギー原発の代わりにはならない】のコラムで、経産省監督の独立行政法人NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)」が、1980年以来、年間2000億円超を使うも成果が出ていない現状と、いずれの方式も発電量が小粒で発電コストが高く、電力会社が送電網を持つという通信業界と同じ独占構造を指摘し、財団の行方を懸念。

ところで日本は、地熱資源保有量が世界3位ながら、総発電量に占める地熱発電は0.3%。現在18地点21ユニットによる総発電量は、54万KWで原発1機の約半分。

その普及が進まない理由について、テレビ東京WBS(2008年放送)」では、高い導入コスト/少ない資金支援/長い立地調査期間/低いボーリング成功確率(6割)といった経済的要因に加え、温泉地の反対(湧出量減少の不安)/最適地の8割が国立公園内(環境省の管轄)と指摘。

番組では、鹿児島県指宿市の例を紹介。民間企業の(株)新日本科学と、指宿温泉の誘致によって実現した山川地熱発電所(出力3万KW)では、地熱バイナリー発電を採用。これは、低沸点媒体「ペンタン(沸点36度)」を利用、低い温度の蒸気・熱水を利用するというもの。井戸を離す事で温泉に影響を与えず、共存を示す成功例として期待されています。

ニューズウィーク:2011年4月27日号】では、アイスランド地熱発電を紹介。60〜70年代から地熱発電に取り組んだ結果、氷河による水力発電:73%、地熱発電:27%、火力・原子力発電はゼロ。アイスランドは、1人当たり電力消費量が世界一ながら、暖房の95%を地熱発電の温水を利用し、石油消費量が少なく温室栽培も盛んで環境に優しい側面も。

また、(株)ジオパワーシステム:橋本 東光 会長は、新エネルギー「地中熱」利用の換気システムを開発。地中5mに鉄筒を打込み、夏は冷たく、冬は暖かい地中と大気の温度差を利用し、天然空調/除湿/空気清浄を実現。愛知万博洞爺湖サミット会場近くのショッピングモールでアピールされ、住宅だけでなく保育園/学校/老人ホーム等への導入も進んでいると言います。